広島の!府中家具プロジェクト 「START.」

Facebook「府中家具プロジェクト」

みなで踏みだした、新たな一歩。

私たちの町、広島県「府中市」には、
300年もの家具づくりの歴史がある。
かつては「婚礼家具の府中」と全国でその名を知られていた。
しかし、時代と共にそのニーズは失われつつある。
このままでは府中家具の未来が描けない。
私たち府中家具は今、
未来のために、新たな一歩を踏みだした。

私たちが「スタート」する!

互いにライバルでもある家具メーカー5社、
様々な個性と能力をもつデザイナー8人、
二人三脚で挑む。
家具メーカー5社、様々な個性と能力をもつデザイナー8人

「強み」は何?

「婚礼家具の三点セット」販売。
人々の生活を見つめ、パッケージで買って頂くという、
かつて新たな市場をつくった「商品企画力」。
またそれは、連綿と鍛え抜かれた技術と相まって、
日本の「幸せの一端を担う」家具づくりを任されてきたことが、
私たちの「強み」である。

「これから」どうする?

人々を幸せにする「これからの家具」を作る。
まだ確かな道筋は見えていない。
けれども300年の家具づくりの「精神と技術」を武器に、
勇気と熱意をもって、手探りでカタチにし、人々に届けてゆく。
家具組合理事 高橋氏より決意表明(約50秒)

「5つのチャレンジ」

伝統と技術を築いてきた府中の家具メーカーと、
府中家具の試みに賛同したデザイナーによる「5つのチャレンジ」。
MEETEE
今、ここでしかできない「職人業」ブランド。
受け継いできた技術や伝統を礎に、
現代的な新しい発想と解釈を家具で表現するた為に
この新しいブランド「MEETEE」は始動しました。

優れた材料を選びぬく目、素材を生かす為の技術、
意匠に合わせた最適な加工道具をも自ら作る探究心。

それらが作り出す新しい家具意匠と
生活への提案がここにあります。

「お披露目発表会」 2015.12.7-9 「東京・代官山T-SITE GARDEN GALLERY」

インテリアショップバイヤー、プレス関係者、デザイナー等の業界関係者から一般のお客様まで、
たくさんの方々にわたしたちの家具を体験していただくことができました。
初日のオープニングレセプションイベントでは、デザイナーやメーカー担当者全員による
会場全体を移動しながらのプレゼンテーションも行われ、熱気に満ちた有意義な時間となりました。

ディレクターズノート

 府中家具の国内向け再ブランディングの足がかりを作るという仕事を与えられ、私は今年の6月に初めて広島県府中市を訪ねました。先行して海外市場向けのブランディング、商品開発を手がけていたデザイナーの倉本仁氏より、日本の6大家具産地のひとつで、かつて婚礼家具作りで名を馳せていたという事は聞いていました。東京から福山まで3時間半、そこから単線のローカル線に揺られ30分少々。のどかな田園風景が広がっている、、というイメージは裏切られ、街の人曰く、「中途半端な田舎」としてほどよい活気を感じます。聞くところによると昼間人口の方が多く、4万人少々の街に4社の上場企業本社を抱える商業の街との事です。
 ところで、地場産業の復興にはいくつかのアプローチが考えられます。すでにある産品の露出方法、いわゆるコミュニケーション戦略に軸足を置いたものや、地域コミュニティーを巻き込み人を呼び込む事で事業機会の創出を試みるものなどです。さてどんな手法で望むか、早速メーカー各社とお話しを進めるなかで色々な困り事が見えてきました。府中家具メーカーの多くは20名前後の企業が多く、自社ブランドの商品を持つメーカーもあるにはあるけれど、多くはインテリアショップなどからの特注商品や建築の内装などのコントラクトビジネスで生業をたてているため、受注の変動により工場の稼働率が大きく揺れ動きます。そこで工場のすきま時間を有効に使える自社ブランド商品を持ちたいのですが、東南アジアのメーカーの様に大量に安く作るという事は難しい。熟練した職人が高品質な家具を作るという事には長けているが、今の日本では高価格帯の家具を売る場がそもそも少ない。府中家具の魅力って、府中家具だからできる事ってなんだろう?私はこのプロジェクトが一筋縄ではいかない事を理解し、大変な仕事を引き受けてしまったと不安を感じました。そんな中、府中地域の魅力を発信しているとあるNPOの若い理事との話しの最中に飛び出した言葉に、プロジェクト突破のヒントを見つけました。「府中市の人々の気質は、よく言えば生き残る為に知恵を絞って工夫する事、まぁ、しぶといんですよね。」最初に述べた通り、府中は商業の街、言い換えれば豊富な森林資源に支えられていたり、商圏が近いといった他の家具産地に見られる様な地勢的なメリットがありません。そんな背景もあり、かつて府中家具のメーカーは知恵を絞り、工夫し、当時人々が求めていた婚礼家具を「パッケージにして販売する。」という売り方を生み出してヒットに結びつけました。
 「婚礼家具に代わる、日本では少なくなってしまった家具売り場でも光を放つ家具を皆で知恵を絞って作ろう。」そう決めました。家具デザインの文脈の中で新しい形や調子を生み出すという事ではなく、現代の住まい方に提案できる新しいコンセプトに裏付けられた家具を作ろうと考えました。家具メーカー有志企業5社に対して、5組のデザイナーとコミュニケーション戦略を担うデザイナー、総勢7名のデザインチームを結成しました。担当家具メーカーの各々の事情と、今の人々の生活の有様を見つめ、両方を行き来しながら新しい価値を生み出せる一流のメンバーが揃いました。普段デザイナーとの協業が少ないメーカーや、地場産業を初めて手がけるデザイナー、ちぐはぐだった想いもプロジェクトが進むにつれて協調し、熱量を増していく事で最初感じた不安がすこしづつ溶けていきました。
 今日ここに提示するのは、そんな我々デザイナーと家具メーカーが二人三脚で悩みぬいた結果です。この新作家具の提案の中に答えがあるのか無いのかは、ご来場頂いた皆さんとこれからの市場の評価に委ねるとして、少なくとも府中家具は未来のために新たな一歩を踏み出しました。府中家具プロジェクト「START.」を皮切りに、府中家具はこれからも知恵を絞り、工夫し、新しい家具をしぶとく作っていきます。

プロジェクトディレクター 石橋 忠人

プロジェクトメンバー

府中は「ものづくり」の町

7世紀より「備後国府」と名付けられ、
備後国の政治、経済、文化の中心であった。
現在もなお、全国に誇れる地場産品がある。